足立区の未来
向けたアクション

小さな一歩の積み重ねで、
足立区の未来がつくられています。

2025.03.26
レポート

地域の可能性ふくらむ足立区・東和に登場したみんなで作り上げるシェアスペース

セレクトショップスペースの前に立つスズキさん

手作りアクセサリーのほか、売上が保護猫団体に寄付される猫グッズを販売

ドア枠をはじめ、壁や床の塗装もスズキさん自身が担当

北綾瀬駅から徒歩8分。住宅街の中に現れたのは、地域住民が憩いの場やオフィスとして利用できるシェアスペース「PLUG-iN kitaayase」です。古い一軒家をDIYでまるっと改装し、東和の新しい交流拠点として生まれ変わらせたオーナーのスズキさんに、この施設を作ろうと思ったきっかけや、今後の展望についてお話を伺いました。

PROFILE

PLUG-iN kitaayase

2025年1月に足立区東和にオープンしたシェアスペース「PLUG-iN kitaayase」。かつてクリーニング店だった古い一軒家をリノベーションし、1階には大きなテーブルがある貸しスペースとショップコーナー、2階には和室を含む3室の貸しスペースを用意しました。改装過程を生かした漆喰塗りのワークショップや、フリーマーケットなどのイベントも随時開催しています。

PLUG-iN kitaayase
https://www.instagram.com/plug_in_kitaayase/?hl=ja

スズキさん
足立区在住。「PLUG-iN kitaayase」オーナー

PLUG-iN kitaayase

建物を生かし、新しい交流や挑戦を支える場所に再生する

北綾瀬で生まれ育ったスズキさんは、足立区の活性化のためには住民の主体的な発信が必要だと考えました。そこで、不動産会社に勤めていた頃に目にした、古い建物を再生して新たな目的で使用する手法にヒントを得て、地元で古民家を利活用したシェアスペースを開設することを決意。2024年秋から改装準備をスタートし、翌年1月には施工中の箇所を残しながらも、シェアスペース「PLUG-iN kitaayase」をオープンさせました。

改装工事は、できる限り、自分自身で材料や道具を揃えて作業をする「DIY」にこだわりました。ペンキ塗りや漆喰塗りの工程では、「せっかくなら、子どもたちにものづくりの機会を提供したい」という思いから地域住民も交えたワークショップを開催することも。普段はなかなか経験することが出来ないことを経験することで、子どもたちの未来の選択肢も広がるのではないかと考えてのことでした。時には職人の方を招いてDIYとは違うプロの技を見てもらえるような機会もつくりたいとのこと。また、そのもようをSNSで発信するなど、より多くの人たちとの情報共有も検討しているそうです。改装が完了した後には、シェアスペースとして活用しながらも、飲食店許可を取得したキッチンスペースを利用しコーヒーを飲んでホッと出来る場としての展開も予定しています。

室内のシックな調度品は、ほとんどが譲り受けた中古品です。店内の一部に構えたショップコーナーに並ぶアクセサリーは、本来は捨てられてしまうアクリルの端材を利用して制作したもの。不要になったものを生かし、新たな用途に活用する。「PLUG-iN kitaayase」には、スズキさんのそんな思いが各所に詰まっています。

現在の課題は、「PLUG-iN kitaayase」の認知拡大です。通りすがりに声を掛けてくれるものの、シェアスペースをどう使うのか分からない近隣住民も多く、その魅力や便利さを伝えきれていないと感じることがあるそうです。それでも地元のニーズに耳を傾けながら、試行錯誤を続けるスズキさん。カフェが少ない東和に、コーヒーを飲んで一息つける場所を。新しい挑戦をしたい人が、気軽にイベントやお店を開ける場所を。オフィスワークからお茶会まで、多様なニーズに合わせて地域住民に「好きに使ってもらえる環境」として、「PLUG-iN kitaayase」はこれからも、まちぐるみでアップデートを続けていきます。

関連するSDGsゴール

目標4
目標11
目標12

Words for the Next!

未来の足立を見据える「PLUG-iN kitaayase」スズキさんの語録

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ライター

足立区の魅力はどんなところだと思いますか?

スズキさん

足立区と言っても広いのですが、各エリアの特長がしっかりありますよね。それぞれのまちをより良くしていこうという積極的な気持ちの方が多くて、活気を感じます。

ライター

スズキさんが活動していらっしゃる北綾瀬で、取り組んでみたいことはありますか?

スズキさん

子ども向けのイベントや福祉面でのサポートは多くの方がやってらっしゃると思うので、私は「PLUG-iN kitaayase」に顔を出してくれるようなご年配の方々に寄り添った活動をしていきたいと考えています。例えば、スマホの使い方の相談に乗ったり、便利なツールを共有したり。普段の生活をもっと楽しくするお手伝いができたらと思います。

ライター

今後の目標について教えてください。

スズキさん

近隣の方が交流を通じて新たなスキルを身につけたり、前向きな気持ちになれたりする場を作りたいです。私自身は、身近な相談役として、気軽に話せる存在になれたら。世間話から新たな発見が生まれ、「挑戦してみよう」と思えるような関わりを大切にしていきたいです。