足立区の未来
向けたアクション

小さな一歩の積み重ねで、
足立区の未来がつくられています。

2024.10.01
レポート

SDGsが生まれる前から環境に配慮。時代の変化に合わせて社員とともに進化し続ける企業へ

(左)福島さん (右)重村さん

印刷機器や印刷素材もサステナブルに

商品パッケージも多く手掛ける

1970年の会社設立以来、グラビア製版専業企業として高い技術を誇る株式会社東和プロセス。部署も年代も異なるメンバーで構成される「チームSDGs」を軸に、労働環境の整備や廃プラスチックのリサイクルなどの活動にチャレンジしています。社長である福島さんと課長の重村さんに、これまでの取り組みと今後の社内SDGsの展望について伺いました。

PROFILE

株式会社東和プロセス

足立区内に本社を構え、東京都外に専用工場を持つ株式会社東和プロセス。社名はかつて会社があった足立区の地名「東和」に由来しています。グラビア印刷で使用する版を製造するグラビア製版専業企業として、半世紀以上にわたり印刷業界を支えてきました。

株式会社東和プロセス
https://www.towa.pro/

福島潤さん
株式会社東和プロセス 代表取締役社長
重村純さん
株式会社東和プロセス グラヴィックス事業部 SI課 課長

株式会社東和プロセス

「やれることは実施する」の姿勢で時代に適した企業を目指す

東和プロセスがあだちSDGsパートナーに登録されたのは、2023年10月のことでした。2022年に工場がある地域のSDGsパートナーに登録されて以来、本社がある足立区でもSDGsに関連する制度があれば参加したいと検討していたところ、2代目社長・福島潤さんがあだちSDGsパートナー登録制度(※1)を発見。地元に何か貢献したいという思いを胸に、パートナー登録を行ったそうです。

時代とともに変化する価値観への対応と、企業価値の向上を目指して本格的に始まった社内SDGs推進活動。その核となるのは課長の重村純さんを中心に、福島さんと他4名の年代も部署も異なるメンバーで構成される「チームSDGs」です。毎月行われる「ワークショップ」と呼ばれるミーティングでは、SDGsに関するアイデアを出し合ったり、社内に設置された目安箱に投稿された社員からの提案について議論を交わしたりします。全社員を対象にしたアンケートも実施しており、これまで定年の延長や半日休暇の取得を可能にするなど、社員の声を反映しながら働き方を改革してきました。

フィルムを多く扱うグラビア印刷は、加工の過程で廃棄物が発生しやすく、環境への配慮も欠かせません。そこで東和プロセスではグリーンプリンティング認定制度(※2)を取得し、SDGsが社会に浸透する前から廃プラスチックの固形燃料(RPF)へのリサイクルや紙資源の再生に取り組んできました。また、社員からのリサイクルアイデアも積極的に取り入れているそうです。今では、どんなに小さなフィルムも見逃さないほど、廃棄物の排出に関しては非常に徹底した体制を整えています。

「やれることは実施する」、これがチームSDGsの基本姿勢だと重村さんは語ります。社員の声を取り入れる仕組みを整えて以来、地球環境に関わる内容以外にもさまざまな問題が表面化され、社内環境の改善にも大きく貢献してきました。これからもチームSDGsを軸に社員全員の意見に耳を傾けながら、時代に適した企業を目指して歩みを進めます。


(※1)あだちSDGsパートナー登録制度……持続可能なまちづくりに向けて、足立区とともにSDGs等の取り組みなどを実践する事業者・団体を登録する制度。 

(※2)グリーンプリンティング 認定制度……2006年から一般社団法人日本印刷産業連合会が運営する、印刷業界の環境自主基準に基づいて工場などの環境負荷削減や環境に優しい印刷製品を認定する制度。

 
 

関連するSDGsゴール

目標8
目標12

Words for the Next!

未来の足立を見据える株式会社東和プロセスさんの語録

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ライター

チームSDGsについて、今後どのような展望を考えていますか。

福島さん

今では若い世代にとってSDGsは当たり前の考え方なのだと思います。私たちの世代も彼らの意見を積極的に取り入れながら、魅力ある環境づくりができるチームを目指していきたいですね。

重村さん

若い世代といえば、20年以上前の社内報をオンライン社内掲示板で公開したところ、彼らが興味を持ってくれたことがありました。掲示板は社内の情報をオープンにするだけではなく、異なる世代をつなぐコミュニケーションツールとしても活用していきたいです。

ライター

これからチームSDGsで挑戦してみたいアイデアはありますか。

重村さん

まだ発案段階ではあるものの、屋上緑化に興味があります。過去にはフロアの大規模なリフレッシュ工事やセキュリティ強化などを実施してきましたが、ほかにもさまざまなアイデアを社員から募集しています。

ライター

最後に足立区の魅力について教えてください。

福島さん

私は生まれも育ちも足立区なのですが、下町らしい人情であふれている場所だと感じますね。また、買い物で利用する店や公園も多く、非常に住みやすい街だと思います。

重村さん

あだちSDGsパートナーに登録されている企業も、どんどん増えてきましたね。機会があればぜひタッグを組んでアクションを起こしてみたいです。