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2023.10.27
コラム

「もったいない」を楽しく解決!「サルベージ・パーティ®」を開いてみよう

「高野豆腐のトマト味噌煮」や「春菊とマカロニのきな粉和え」。これらの斬新な料理は、足立区民や足立区で働く方がプロのシェフと一緒に作りました。レシピが生まれたのは「サルベージ・パーティ®」と呼ばれる料理イベントでのこと。どういった目的で開かれる、どんなイベントなのでしょうか。

【1】サルベージ・パーティ®って何?その魅力は?
  


 サルベージは「救出する」を意味する英語。買いすぎて余った食材や、口に合わなかったもらいものを家に眠らせてしまっている方がいると思いますが、それらを”救出”しながら皆で料理を楽しむイベントがサルベージ・パーティ(以下サルパ)です。フードロス削減が目的のひとつですが、持ち寄る食材の組み合わせによっては、全く新しい味わいの料理が生まれることも楽しさの一因です。

 サルパを発案した「一般社団法人フードサルベージ」が開催するパーティでは、食材の知識が豊富なシェフに来てもらい、参加者と一緒に食材からレシピを考えます。しかし、シェフから参加者に詳細なレシピはあえて伝えず、参加者同士で相談しながら料理をしてもらうそう。そこには、レシピを超えた自由な料理を楽しみつつ、家でも実践できる応用力を身に付けてもらう、といった狙いがあるようです。「手元にある食材を有効活用し、その時にしか食べられない組み合わせの料理を楽しむ」という考え方を広めるために、さまざまな場所でサルパが開催されています。


【2】サルパを実現しやすくする、開き方のヒント
 


 実際にサルパを開いてみたいとなると、難しさを感じる部分もあるのではないでしょうか。そこで、開きやすくなるためのヒントをいくつかご紹介します!

 「レシピを考えることが難しそう」と感じているなら、参加メンバーがどんな食材を持っていくか事前に情報を共有しておき、全員でレシピの案を出し合ってみるのはいかがでしょうか。また、くじ引きなどでリーダーを決め、その人がレシピを考える、といった形にしてもいいかもしれません。足立区HPでは、あまりものなどでおいしい一品が作れる「もったいないレシピ」を公開しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

 「参加者を集めるために開催のきっかけが欲しい」という方は、「毎月〇日はサルパの日」と決めたり、「夏休みに親子でチャレンジ」と銘売ったりして、周りを巻き込んでいってみましょう。より詳しくパーティを開くコツを知りたい方には、一般社団法人フードサルベージが公開している「サルベージ・パーティの開き方」のページが参考になりそうです。

 足立区でも2018年からサルパを不定期で開催しています。「サルパは気になるけれど、自分で開くのは難しい」と考えている方は、足立区HPをチェックのうえ、ぜひ気軽に参加してみてください。


【3】無理なく、無駄なく。身近な取り組みが飢餓を救う。

  

 サルパ以外にも足立区がフードロス対策に取り組んでいる事例があります。例えば、各家庭で余っている食料品を回収し、子供食堂をはじめとした支援団体へ寄付する「フードドライブ」。「もったいない」を「ありがとう」に変える活動です。常設窓口を設け、食料品の持ち込みを受け付けています。

 また、足立区はフードシェアリングサービス「TABETE」を運営する株式会社コークッキングと協定を結んでいます。フードシェアリングサービスとは、飲食店等の「まだ食べられるのに廃棄されそうな食品」と消費者とをマッチングするもの。消費者は食品を安く購入でき、店舗は廃棄コストを利益に変え、フードロスを削減できる「三方良し」のサービスです。ぜひ一度、使用してみてはいかがでしょうか。
  
 フードドライブはSDGsゴール2「飢餓をゼロに」、サルパやフードシェアリングサービスはSDGsゴール12「つくる責任 つかう責任」につながります。これからはおうちで余った食材があれば、捨てるだけでなく、新しいレシピに生かしたり、受け入れを行っているお店や団体へ寄付したりすることも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

<参考>
サルベージ・パーティ「足立区主催サルパのレポート 『料理をたのしむこと」を再認識した1日。」
サルベージ・パーティ「サルベージ・パーティとは」
朝日新聞「フードロスを楽しく解決する「サルベージ・パーティR」で、冷蔵庫の残りものがおいしい料理に大変身!」
足立区「食品をつかいきろう!もったいないレシピ」
足立区「食品ロスを減らしましょう!」
足立区「フードシェアリングで食品ロスを削減しましょう!」

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目標2
目標12