足立区の未来
向けたアクション

小さな一歩の積み重ねで、
足立区の未来がつくられています。

2023.09.06
レポート

ごみ拾いから街の課題を再発見ボランティア活動をメインに足立区の「エコ区」化が目標

一般社団法人SAVE THE CLEAN WATER JAPAN代表の山口さん

絶滅危惧種「コサシアジ」を浜へ呼び戻すためのデコイ(模型)

活動報告書

ペットボトル削減を目標に「マイボトルウィーク」の提案も

イギリス留学を機に、日本との根本的なエコ意識の差を実感した山口さん。同時期に始めたサーフィンで海のゴミ問題を目の当たりにし、海洋汚染問題、絶滅危惧種の保護活動へと関心が深くなっていったそう。海と動物が大好きで環境問題と向き合う、一般社団法人SAVE THE CLEAN WATER JAPAN代表の山口さんにお話を伺いました。

PROFILE

一般社団法人SAVE THE CLEAN WATER JAPAN

はじまりは2020年、海が大好きな女子高生だった山口さんの提案から。そのボランティア活動の輪が広がり、翌2021年4月に一般社団法人化。主な活動内容はタウンやビーチのごみ拾い。きれいな水・海・動物を守るため、公式SNSを通じ、環境問題の啓発活動、エコ情報シェア、オンラインイベントなどを開催。「Sea turtles come back project」では絶滅危惧種の保全活動にも取り組んでいます。

山口 莉央さん
一般社団法人 SAVE THE CLEAN WATER JAPAN代表。足立区出身、在住の大学生

一般社団法人SAVE THE CLEAN WATER JAPAN

「知ってほしい!」深刻な海の現状。ボランティアで気づけた環境問題

「高校一年生のときにサーフィンで訪れた千葉の海で、想像以上にごみが多いな、と感じたんです」と語る山口さん。「まずはごみ拾いで海岸をきれいにしよう!」と一緒に訪れていた父に背中を押され、住む街や海でのごみ拾いボランティアをスタートします。活動の輪を広げるうちに、千葉県自然保護指導員を兼任する地元の漁師さんと知り合いました。

「漁師さんから、数年前は千葉の海にもウミガメや絶滅危惧種のコアジサシ(カモメ)が生息していたことを教えていただきました。絶滅しかけている理由は環境問題が大きいんです。堤防の補強工事や車両侵入禁止エリアに入ってくるクルマの騒音などで驚いたコアジサシが逃げてしまったり、ウミガメも卵から孵ったヒナがクルマの轍を超えられず海に戻れなかったり。彼らを救うには、私たちが行動し、皆さんにもこの現状を知ってもらうことが必要だと感じました(山口さん)」

「今、自分たちにできることは何か?」自然保護指導員の漁師さんからアドバイスをいただき、コアジサシは「仲間がいると安心して上陸する」特性があり、ダミーのデコイを設置する方法を試す「コアジサシComeback」活動を実施。翌日には目視で1羽の確認が、10日後にはおよそ50羽まで増え、自然保護指導員の方からは木戸浜でコアジサシの卵を確認したとうれしい報告をいただきました。

「街やビーチでのごみ拾いボランティアをきっかけに、今まで関わる機会のなかったたくさんの人とつながれたこと。ごみ拾いの可能性を皆さんとシェアできること。感謝の言葉をいただけること。こうした活動を楽しめていること。すべてに感謝していますし、これからも続けていきたいです。」

地元足立区の「エコ区」化を目標のひとつに掲げ、今後は「サンゴの保護活動にも注力していきたい」と山口さん。環境保全のため海外での活動も視野に入れ、持続可能な環境改善のための道を歩み続けます。

関連するSDGsゴール

目標6
目標14

Words for the Next!

未来の足立を見据える「一般社団法人 SAVE THE CLEAN WATER JAPAN」山口さんの語録

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ライター

足立区の魅力を教えてください。

山口さん

昨年参加したアヤセ未来会議でも感じましたが、足立愛のある人が多い、下町感があたたかい、緑多い、治安いい!いい意味でディープな街です。

ライター

すてきな街ですね。改善点があるとすれば?

山口さん

住み続けやすい街を目指し、治安のイメージを改善することと、街のいいところをもっとシェアしてほしい。目標は足立区の「エコ区」化です!他の街にないことに挑戦したり、大人世代も芝生に寝転んで本を読んだり、ハワイみたいな雰囲気でリラックスできる公園がほしいですね。

ライター

今後のアクションについて教えてください。

山口さん

今はごみ拾いなどの小さな活動ですが、留学予定のタイと日本をつなぐイベントの開催や、海洋汚染解決に確実につながるような大きいプロジェクトを実現していきたいです。ペットボトル削減を目標にSNSでシェアする「マイボトルウィーク」企画も。Let‘s take action with us!! ぜひ皆さんも私たちと一緒に未来へのアクションに参加していただければと思います。