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本の楽しみ方は無限大!十人十色の楽しみ方で「読書の秋」を満喫しよう!
「本は心の栄養」であるとよく言われていますが、皆さんは最近本を読んでいますか?活字が苦手で、つい読書を途中で断念してしまう……と悩んでいる方も多いはず。そんな方にぜひ知ってほしい、読書を楽しむアイデアをご紹介します。
【1】本を片手に訪れたい!足立区の「文学散歩」
今年も、読書の秋がやってきました。一言で「読書」と言っても、一人で静かにページをめくることだけが読書ではありません。そこで今回は、読書の新たな楽しみ方をご紹介します。
例えば、文学作品の舞台となった場所に訪れてみることも、読書を楽しむ方法の一つ。実は足立区には文学作品にゆかりのあるスポットがたくさんあります。まず紹介したいのが、中学校の国語の授業で学習する「奥の細道」。松尾芭蕉が日本の名所の数々を訪れて詠んだ俳句が書き連ねられた作品ですが、そのスタート地点こそ足立区の千住なのです。千住大橋のそばにある大橋公園には「矢立初めの句碑」が建立されており、「奥の細道」旅立ちの地として今もなお残り続けています。このほかにも、千住には芭蕉の句が刻まれた石碑が複数建立されていますので、一つずつ巡ってみるのも良いですね。
さらにもう一人、千住とゆかりのある人物が明治時代の小説家・森鴎外です。彼の「鴎外」というペンネームは千住を意味していることをご存じでしたか?医者でもあった鴎外は大学卒業後、千住に住みながら父とともに医療活動に従事していたのです。その当時の様子は、千住を舞台に描かれた彼の小説「カズイスチカ」に記されています。また、千住中居町公園にある「大正記念道碑」には鴎外による400字の見事な漢文が刻まれていますから、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
このように、実は古くから文学作品との繋がりがある足立区。この流れは途絶えることなく、直木賞を受賞した朱川湊人や松本清張賞を受賞した梶よう子など、現在でも多くの作家を輩出しています。俳優や映画監督、そして作家として活躍する「ビートたけし」こと北野武も、足立区で育った人物。私小説『浅草迄』には「足立区島根町」という章があります。作品を片手に、人情味あふれる下町を散歩してみるのも良いですね。
作品にゆかりのあるスポットを実際に訪れることで、物語の情景がリアルにイメージできたり、登場人物の心情に想像を膨らませたりと、楽しみ方がさらに広がるはず。暑さが収まりつつある今日、本を片手に、足立区で「文学散歩」をしてみてはいかがでしょうか。
【2】読書は一人でも、みんなでも。本は新たなコミュニケーションツール
続いてご紹介するのは、「読書×交流」の楽しみ方です。「読書は一人で楽しむもの」だと思われがちですが、皆で楽しむ読書もあります。
おすすめは、足立区で行われている「ちょい読み」キャンペーン。このキャンペーンでは、スポーツや文化活動などのワークショップ体験と組み合わせて、そのテーマに関連する本を知ることができます。過去にはお菓子作り教室や手品講座とセットで本の紹介が行われました。ワークショップに参加することで、同じ趣味を持つ人との新たな繋がりが生まれ、本を読み終えた後の感想をシェアすることで、その絆がさらに深まります。
このほかにも、小さなお子様には区内の子育てサロンや商業施設で行われている絵本読み語りイベント「あだち絵本シアター」がおすすめです。俳優の演技や音響効果を用いた臨場感あふれる朗読が行われたり、イラストレーターによるスケッチ講座が同時開催されたりと、物語の世界を味わうための工夫が満載。会場にいる全員で、絵本の世界を楽しむことができます。また、保護者向けの絵本の講座では、各年齢層におすすめの絵本を紹介しています。講座に参加した保護者同士で、絵本の読み語りの工夫やコツを共有するのもいいですね。
本を通じて新たな繋がりが生まれたり、人との絆が深まったり。この秋は、一人時間に楽しむ読書に加えて、皆でワイワイ楽しむ読書にもチャレンジしてみませんか?
【3】実はこんな使い方もOK!図書館の活用術をご紹介
読書を通じて新たな交流の輪を広げるアイデアをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。さまざまなイベントを通して本に触れていく中で、きっと読書欲が芽生えてくるはずです。そんな時こそ、図書館に行ってみませんか。
足立区には区が運営している図書館が15館ありますが、実は区内にある大学の図書館施設も利用できることをご存じでしょうか。例えば、帝京科学大学千住キャンパスでは所定の手続きを行うことで、足立区に在住・在勤・在学している方なら誰でも大学附属図書館を利用可能です。登録・利用ともに無料で、約10万冊の蔵書に触れることができますから、ぜひ足を運んでみてください。
さらにおすすめしたいのが「あだち電子図書館」です。名前の通り電子書籍の図書館で、スマホやタブレット、パソコンがあれば、自宅や職場、通勤・通学の電車など、場所や時間を問わず読書を楽しめます。もちろん貸出・返却の処理も、オンライン上で完結。忙しい日々に無理なく読書を取り入れるうえで、大活躍のサービスです。蔵書数は2023年7月時点で5000冊を超えており、文学作品をはじめ、料理のレシピブックや旅行のガイドブックなど、そのジャンルも非常に豊富です。小さなお子様には、電子書籍の強みを活かした「うごくえほん」も用意されていますので、親子で読み語りをするのも良いですね。「あだち電子図書館」は、足立区立図書館貸出カードをお持ちの区内在住者が利用可能です。簡単に利用登録できるので、「電子書籍は読んだことがない」という方も、ぜひ試してみてください。
本を読むことは、余暇を充実して過ごすことができる以上にたくさんのメリットがあります。読書を通じて「考える力」、「感じる力」、「想像する力」、「表す力」が養われると同時に、文部科学省の調査によれば、幼少期に本をたくさん読んでいた人ほどコミュニケーションスキルが高い傾向にあることが判明しています。一人ひとりが読書を日常の中に取り入れることで、SDGsゴール4「質の高い教育をみんなに」の達成に繋がっていくでしょう。さらに、読書を通じて他者と意見交換し、絆を深めたり、多様な視点を得たりすることはSDGsゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」の達成への第一歩ともなるはず。ぜひ、皆さんも新しい読書の楽しみ方を取り入れて、お気に入りの本とともに過ごす「読書の秋」を満喫してくださいね。
<参考>
・足立区「ちょい足しでココロ豊かに。」
・足立区「『ちょいスポ』『ちょいカル』『ちょい読み』キャンペーン(8月から12月まで)」
・足立区「大学図書館が地域へ開放」
・あだち電子図書館
・「足立区文化芸術推進計画 足立区読書活動推進計画 足立区運動・スポーツ推進計画」
・足立区「『あだち絵本シアター』絵本の読み語り動画配信中」
・足立区「【絵本の読み語り事業】絵本で楽しむ親子の時間『あだち絵本シアター』をご紹介」
・文部科学省「子供の読書活動に関する現状と論点」
・文部科学省「これからの時代に求められる国語力について-I これからの時代に求められる国語力について-第2 これからの時代に求められる国語力」