足立区の未来
向けたアクション

小さな一歩の積み重ねで、
足立区の未来がつくられています。

2023.03.23
レポート

子どもたちに託せる街、綾瀬へ。世代のつながりの場を作り、新たな発見と新たな体験を。それが「綾瀬のえんにち」

これからの綾瀬の街づくりを考える「アヤセ未来会議」。第3回目以降は、チームに分かれて今後の取り組みについて協議をします。チーム「綾瀬のえんにち」では、足立区の魅力である大きな公園を活かして、全世代に向けたイベントを定期的に開催することを計画中。キーワードとなるのが「えんにち」です。メンバーの皆さんに、活動に込めた想いを伺いました。

PROFILE

綾瀬のえんにちチーム[あだち✕SDGsパートナー]

第3回アヤセ未来会議で結成された「綾瀬のえんにち」チームの皆さん。出身や在住年数はそれぞれ異なりますが、共通しているのは「綾瀬への恩返しがしたい」という熱い想い。綾瀬の街と人をこよなく愛する5人が集まっています。

和田 政雄さん
チームリーダー/綾瀬歴50年以上の元町会長
金子 博昭さん
綾瀬生まれ、綾瀬育ちの生粋の「綾瀬っ子」
下出 誠さん
区内在住のデザイナー。足立区のSDGsロゴデザイン制作を担当
竹内 宏顕さん
北海道生まれ青森育ち。綾瀬に勤務して23年
根岸 一人さん
足立区で生まれ育ち、現在も足立区内に勤務

綾瀬のえんにちチーム[あだち✕SDGsパートナー]

「全世代をつなぐ、定期的なイベントの場をつくりたい!」

メンバー5人の取り組みは、この想いから始まりました。そして考案されたキーワードが「えんにち」です。縁日は全世代がワクワクできるもの。子どもからお年寄りまで、誰でもが楽しめるワークショップなどを通じて、世代間のつながりを創出。SDGsが掲げる「誰一人取り残さない」という精神にも通底し、さらには新しい発見と気づきを参加者にもたらすことで、質の高い教育を街全体で実現していく試みです。

「えんにち」をあえてひらがな表記にしているのは、お祭りの「縁日」に限った内容ではなく、多様な団体や個人がイベントを開催できる自由な場所にしたいから。アヤセ未来会議で結成された他のチームや、地域に働きかけたい個人・企業にとっての実践の場とすることを狙います。

同時に、「えん」というワードには、人の「縁」、人と人がつながり輪をつくる「円」、馬蹄形の東綾瀬公園を象徴する「円」などさまざまな意味が込められているそう。足立区の未来への想いと願いが、ぎゅっと詰まった屋号です。

1月28日に開催された第4回アヤセ未来会議のグループワークでは、進捗共有として、デザイナーの下出さんがロゴマークを提案。「縁」や「円」をモチーフにした、丸みのあるデザインが特徴です。さらに、円が完成していない部分がポイントで、「未完の部分に人が関わることで、縁ができ、円になる」様子を表現していると言います。ロゴマークを見たメンバーの皆さんは「いいね!」「かっこいい」と大盛り上がり。その熱気の中、「えんにち」の初開催に向けた議論が白熱しました。

まずはアヤセ未来会議メンバー自身が「えんにち」を実体験し、こんなこともできそう、あんなこともやってみたい!をイメージできるように、試験的開催として桜が咲く時期の綾瀬4丁目の蛭沼公園を検討中です。江戸時代からの歴史を持つこの公園で「綾瀬のえんにち 一軒目」を行う予定です。

一軒目、二軒目と継続していくことで、SDGsの目線から一過性のトレンドではなく、歴史の中に組み込んでいく意志を示します。世代を問わず人と人とがつながり、新しいワクワクを与え合う場所へ。地域社会の新しいつながりのあり方が今、確立されようとしています。

関連するSDGsゴール

目標4
目標17

Words for the Next!

未来の足立を見据える「綾瀬のえんにちチーム」の皆さんの語録

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和田さん

私が綾瀬に来たのは昭和42年、当時は田んぼが広がっていました。半世紀近く住み続け、街の風景は変わりましたが、「人のつながり」は変わらない魅力ですね。温かく、一緒に街をつくっていきたいと感じる人が多いです。

下出さん

そうだったのですね。綾瀬の田園風景は、想像もつきません。その意味で言うと、私が上京したのは20年前。良い意味でも悪い意味でも、その時と今は変わらない風景だと感じています。その分、これから大きく飛躍する可能性にあふれていると思うんです。

根岸さん

同感です。綾瀬は足立区の中でも高齢化率が低い街ですから、若い人が多い分、ポテンシャルを秘めた街と言えるのではないでしょうか。

竹内さん

そうですね。若い力は街の宝です。私は毎日、通勤ルートに小中学校があり、子どもたちの笑顔に元気をもらっています。「綾瀬のえんにち」で子どもたちの体験の場を増やし、将来の選択肢を広げてあげられたらと思います。

下出さん

大賛成です。個人的に、デザインやアートで綾瀬の子どもたちや学生たちとたくさんコラボしたいと考えています。

竹内さん

素敵ですね!ぜひ若いうちにたくさんの感性に触れ、クリエイティブな体験をしてほしいです。その経験の場を「えんにち」でつくれたら……。

金子さん

若い人の代表は、2才になったばかりの孫です。息子の家族は、綾瀬から離れて暮らしています。いつか孫が「綾瀬に行きたい」と言ってくれるような、綾瀬にしたいんです。

根岸さん

夢は広がりますね。そうして養われる若い人たちのパワーで街全体を変えていくためには、若い世代と高齢者の交流が不可欠です。「えんにち」で生まれる縦の縁が、綾瀬の飛躍につながると信じています。