【12/16開催レポート】アヤセ未来会議第5回を開催しました!
作成:株式会社エンパブリック
◯開催日時 令和5年12月16日(土)10:00~12:00
◯会場 オーエス東京ビル5階
第5回は、15名の皆さんにご参加いただき、「アヤセの伸びしろ、これからのアクションをシェアしよう」をテーマに、第1〜4回のプログラムやアクションの中で考えてきた、第2期アヤセ未来会議メンバーから見るまちの魅力や伸びしろ、これから行いたいアクションを発表しました。
【1】 今年のアヤセ未来会議で行ってきたこと
はじめに、全体ファシリテーター(株式会社エンパブリック代表 広石拓司)より、今年度のアヤセ未来会議のプログラムの紹介を行いました。
さらに、運営スタッフ(株式会社エンパブリック 渡邉さや)からは、当日のプログラム以外にもメンバーのみなさんが企画した交流会・まちあるき&BBQ会、メンバー主催のイベントへの参加風景、アヤセぐるぐる博にブース出店した時の様子など、みなさんがこの半年間精力的に活動されていた姿を共有しました。
【2】 テーマ別に考えた魅力とのびしろ + これからのアクション紹介
第4回からは、考えた4つの地域テーマ(地域のつながり、子ども、綾瀬のヒト・コト・モノを活かす、綾瀬のイメージ)を中心に、メンバーそれぞれの「したいこと」と「地域のニーズ」を組み合わせて、どんなアクションができるかを考えてきました。
そこで、最終回となる第5回では、ここまでを通して見えてきた綾瀬の魅力や伸びしろを踏まえて、チームやメンバー個人でこれからしたいアクションを発表しました。
■ 綾瀬パン協会チーム(テーマ:地域のつながり)
《綾瀬の魅力》
・子どもからお年寄りまで、各世代が住みやすい環境。公園や施設が充実してきている。
・緑豊かな公園が中心にあり、さらにそれを活かし、自然と調和したコミュニティが創出できる。
・交通インフラの整備がされており、都心・郊外へのアクセスが良い。
・あやセンター ぐるぐる(以下、ぐるぐる)やハト広場など、交流の場となる共有スペースやイベントが沢山ある。
《綾瀬の伸びしろ》
・ぐるぐる等共有スペースの整備が進んでいる。そのような空間を活用し、多世代が交流し、つながることができる場や機会をより多く提供できたら良い。
・地元の企業の支援などを通して、新しい雇用の機会の創出につながったら良い。
・地域の学校と協働し、学生に綾瀬地域への愛着をより持ってもらうよう働きかけられたら良い。
・「綾瀬といったら〇〇!」という綾瀬発の新しい文化やイメージ、価値を作れたら良い。
《これからしたい小さなアクション》
テーマは「パンでつながるアヤセ」。綾瀬にはパン屋さんが多いことに気づき、老若男女に愛されるパンを中心にして交流促進や、綾瀬を「パンのまち」として区内外に発信できるとブランディングにもつながると考えた。
①「アヤセ春のパンまつり(仮)」
・地元のパン屋と協力して、パンの販売やパン作りワークショップ等、家族で楽しめるパンフェスティバルを開催したい。
・11/19のアヤセぐるぐる博では、来場者におすすめパン屋さんをマッピングしてもらう「綾瀬パンマップ」や、好きなパンにシール投票してもらう「パン投票」のブースを作り、地域のニーズがあることも見えてきた。
②「その他パンにまつわるイベントの開催」
・大きなイベントの前に、オリジナルパンのアイデアを考えるコンテストやパン食い競争、ききパンイベントなど、小さな企画がいくつかできたらと考えている。
③「パンムーブメントを作るための情報発信」
・綾瀬パン協会のSNSアカウントを作成し、アヤセぐるぐる博で行ったパン投票の結果やパンマップの公開なども始めたい。
(パン投票・綾瀬パンマップについてはぐるぐるで展示中)
■ 子どもチーム(テーマ:子ども)
《綾瀬の魅力》
•子どもや若年層の人口が多い。
•綾瀬駅はアクセスが良い、始発の駅のため座れる。
•気さくな人、親切な人が多い。
•活動的な人、団体が多い。
•ぐるぐるなどの新しいコミュニティスペースの開設をはじめ、区がエリアデザインに力をいれている。
•緑や公園が多い。
《綾瀬の伸びしろ》
•魅力的な活動者、活動団体が沢山あるため、街の人に広く知ってもらい、より多くの人に活用していただけると良い。
•団体同士がつながり、助け合い•情報連携しあえると、さらに活動が活発になり幅が広がるのではないか。
《これからしたい小さなアクション》
①活動団体同士のネットワークづくり
持続可能な活動のため、団体同士がつながり、活動範囲や幅をより広げてもらう。ぐるぐる等綾瀬内のコミュニティスペースにて活動団体同士がつながるイベントを開催する。
②活動団体の情報発信
地域の団体をより沢山の人に知ってもらえるように、SNSやパンフレットなどで、団体紹介などの情報発信をする。
③不登校児童に対する学習支援
学校に通っておらず、塾にも通っていない層の子どもたちの学習支援ができたらと考えている。学習支援を行っているNPOに連絡をとり、綾瀬地域でそのようなことができないか相談している。
④塾選び塾(JJ)2/4 @あやセンターぐるぐる
塾を選ぼうとすると「とりあえず大手(有名な塾)」になってしまいがち。子どもとの相性や学力の伸ばし方に応じて、良い塾を選ぶためのポイントを解説するイベントを開催する予定。
⑤ 「ママの癒しカフェ」1/30 @大谷田団地BOOKMARK
子育てをしているとどうしても子どもに集中してしまい、ママ自身が自分を癒す時間が少なくなってしまう。そこで、子連れOKのマッサージ・リラクゼーション・おしゃべり会を実施する予定。
⑥ 「足立区留学」(構想中)
子どもたちがいろいろな将来の夢や仕事をイメージできるような環境が作れたらと思っていた。その中でアヤセ未来会議に参加して、綾瀬にはいろんな職業やいろんな思いを持った大人がいることを知り、他の地区の人が足立区に来て、いろんな職業体験ができる機会を作りたいと考えている。
⑦様々な子ども向けの活動をつなげた、地域全体での持続的な活動
地域には子どもや親子向けの団体や活動がたくさんあるにもかかわらず、横同士がつながっていなかったり、自分の子どもの成長に合わせて活動が変わってしまうためノウハウが残りにくい。横同士の連携がうまくできたらと考えている。
⑧ 「書き初め会(仮)」1/5 @大谷田団地
以前、夏休みの宿題のポスターをみんなで描く企画を開催したら、評判が良かった。宿題を親が管理するのも大変なので、今回は書き初めをみんなでする会を開催する予定。
⑨ マルシェ等イベントにおける子どものブースづくり(まずはパン祭りから)
保護者が楽になるようにとの思いがある。子どもと一緒にイベントに行くと気を配るのが大変で、食べる物も子ども優先になってしまう。そこで、子どもたちを丸ごと預かって、保護者が自由に楽しめる時間を作ってあげるためのブースができないかと考えている。
⑩ 「小さな声をあげてみる」を目指したアクション
自身がひとり親で苦労した背景から、いろんな人々の持つ小さな声が集まるような場所が欲しいと考えた。
地域の居場所・防犯・子ども・交流について考える「みんなのひみつきち」や、女性の地域活動者やそれを応援したい人がつながる「ガールズプロジェクト」、いろんな人が安心して居心地良く過ごせる場所をつくる「空き家プロジェクト」を進めたいと考えている。
⑪ 子どもたちが楽しめるイベントの企画
ダンスイベントやロックフェス、謎解き、駄菓子祭りなど、子どもたちにとって楽しいイベントが増えることで、「綾瀬は楽しいまちなんだ!」と認識してもらいたい。
■ 非公式アヤセ観光協会チーム(テーマ:地域のヒト・コト・モノを活かす)
《綾瀬の魅力》
・古くからある街並みやユニークなお店などが共存しており、多様性があるところ
・魅力的なお店や人、楽しいスポットが沢山あるところ
・緑が多く老若男女住みやすいところ
《綾瀬の伸びしろ》
・綾瀬の良いところがより広く伝われば、さらに区内外から綾瀬に訪れる人が増え、街が賑わうのではないか。
・インターネットの検索だけでは出てこないディープな街の魅力を伝えることができれば、綾瀬に訪れた人がより綾瀬での時間を楽しんでくれるのではないか。
《これからしたい小さなアクション》
①アヤセオススメスポットの紹介マップ作成
綾瀬のおすすめスポットの情報をマップにし、ぐるぐるで掲示する。そこを訪れた人にもおすすめスポットを書き足してもらい、地域の人の情報でマップを育てていきたい。
②イベント情報発信
Instagramアカウント「あやせイベント」(@ayase_event)でのイベント情報の発信に加え、イベント開催後の情報発信が大事だと考えた。
そこで、猫がイベントレポートを発信するユニークなアカウントを作成した。これからもこれらのツールを使って、イベントの前後で発信を行っていきたい。
③ 「ありのままでいいのよ恋活」12/24@ あやセンターぐるぐる
まちの魅力的な人に出会うためのイベントとして、メンバー主催の街コンイベントを開催する予定。
④その他、検討中のアイデア
・地域の人が地元の観光スポットやまち歩きルートなどを紹介できるコンシェルジュを担うことができたら良い。
・地域のお店にクーポンを発行してもらい、地元のお店に訪れる人が増えるような体制も作りたい。
・地域特化型で、綾瀬の情報発信を行うサイトの作成も検討中。いろんな方に投稿してもらって、みんなで情報共有ができるようなものになったら内容も充実すると考えている。
■ 綾瀬情報発信チーム(テーマ:綾瀬のイメージ)
《綾瀬の魅力》
・子育て世代が多く、住みやすい。
・魅力的なイベントが沢山開催されている。
・エリアデザイン計画など活発に再開発が進んでおり、進化し続けている。
《綾瀬の伸びしろ》
・明るく住みやすい街であることや、様々なイベントが開催されていることをより広く伝えることができれば、綾瀬のイメージをさらに良くすることができるのではないか。
・区外の人の目に留まるようになり新しく関心を持ってもらえる。
・良いイメージが付くことにより、住みたい街の候補に挙がるようになるのではないか。
《これからしたい小さなアクション》
非公式アヤセ観光協会の活動と一緒に、引き続きアクションとして情報発信を実施していきたい。
■フリーチーム
チーム発表の最後には、今回タイミングが合わずチームには所属していなかった方から、アヤセ未来会議に参加して感じたことや、地域への思いやアクションについても発表いただきました。
《メンバーからのコメント》
・足立区では東側と西側の人の行き来や交流が少ない。自分は西側に住んでいるが何か理由がないと東側に来にくいと感じている。ただ、11月のアヤセぐるぐる博に参加して綾瀬のパワーを感じることができ、このような綾瀬のノウハウや人などを西側に輸入したいと思っている。外の人が入ってくることで、自分の地域の価値や魅力に気付くこともできると感じた。このことをみなさんと一緒に考えていきたい。
・足立区に40年住んでいて、都心など縦に移動するのは楽だけど、横の交通が少し不便だと感じている。もちろん綾瀬の活性化も一緒にやっていきたい。
・北千住は宿場町として有名だが、綾瀬も新撰組にゆかりのあるまちでもあるので、綾瀬の歴史を掘り返していきたい。また、アヤセ未来会議で若い世代が集まっているが、綾瀬だけではなく周辺の地域も一緒に活性化できたらと思っている。
【3】 講評
発表の最後には、講評として区長、町会長の皆さんからコメントをいただきました。
■ 近藤やよい区長
・それぞれ皆さんが小さくアクションを起こしていくだけではなく、足立区も地域イベントの際に一緒に盛り上げていけたらと考えた。子どもにも大人にも優しいイベントの方向性を考えることが必要だと感じた。
・私も子育てのNPOの方とお話しする機会があるが、お子さんの成長に合わせて活動内容が変わってしまうことも多く、その盛り上がりが続いていかないということは大きな課題であると考えている。区でも活動の引き継ぎのサポートなど切れ目のない支援ができたらと考えている。
・パンまつりは面白いアイデアだと感じた。足立区の産業経済部でも「あだちの輝くお店セレクション」を実施しており、前々回はパンで投票を行った。ぐるぐるも使っていただきながら、広げてほしいと感じている。
・足立区のどの地域も魅力が広がるように、区としても支援していきたいと考えている。
■ 峯岸会長(足立区町会・自治会連合会)
・地元にいる人間としても、いろんな面で若い発想が出て、みなさんの若い力で進めてもらえることは嬉しいことだと感じている。
・進める上で何か困難なことや課題があれば、それを取り除くのが地元の人間の役割だと考えている。
・みなさんの力を増すためのお手伝いもできると考えているので、なんでも言ってほしい。
■ 山﨑会長(綾瀬町会自治会連合会)
・このように地域を活かしてもらえるというのはとても嬉しいことだと感じているので、ぜひ区にも力を発揮して欲しいと感じている。
さらに、講評の後は区長からの投げかけをきっかけとしてアヤセ未来会議メンバーとの意見交換も行われました。
地域でアクションをする際に課題になる「場所」について、空き家活用の課題やアイデアが飛び交いました。
住民のみなさんがのびのび活動できるような環境づくりについては、協力して一緒に考えていきたいという区長からの言葉もありました。
【4】 アヤセ未来会議のふりかえり
最後に、テーブルごとにアヤセ未来会議のふりかえりを行い、参加者から下記のようなコメントも共有されました。
・こんなに大勢の人が綾瀬のことを愛しているんだということに正直びっくりした。
・個人的にまちの役に立ちたい、人の役に立ちたいと思ってくれる若い人のエネルギーがあれば綾瀬はもっともっと良くなっていくんだろうなと感じた。
・これからも一緒に協力して活動していきたいと思った。
【5】参加者の声(参加者アンケートより抜粋)
・全体的に足立区に住んでいても知らなかった"魅力"が沢山あることを改めて実感できて良かったです。
・やってみたいことはやってみる!!主婦ならではの目線で色々やってみます。
・ボランティアやプロボノ(職業上のスキルや経験を活かして取り組む社会貢献活動)等、自分が誰かに貢献できるかもしれないと気付きました。
・自ら動くことによって、不意の出会いや、つながりから新しい気付きが生じることを知りました。
・全体を通してポジティブで、とにかくみんなが前向きにアイディアを出せる場であったと思います。
まとめ
第5回では、改めてみなさんのやりたいことが地域と共有できる時間となりました。
初回では、「自分のやりたいことはあんまりないかも…」「みなさんを手伝えたら…」とお話しされていた方なども、自ら交流会を企画してメンバーのつなぎ役となっていたり、SNSを使った新しい広報の形を考えていたり、自ら動き出しながらどんどん「こんなことがもっとできたら良いんじゃないか」と気づいていく過程が見られました。
第5回は終わりではなくスタートとして、これから様々なアクションが実現し、新しく生まれ続ける地域につながればと思います。